motowakaの備忘録

毎度ご無沙汰いたしております

と言うより反省記

今日はN先生の個展をようやく拝見したのですけど。
なんと言いましょうか。おかしな言い方ですが、「悔やまれてならない」という気持ちが後から後から。
何かお手伝いをして失敗したというのではなく、何もお手伝いをしなかったことが悔やまれてなりません。

作品は、未見のものもありましたが、おおむね私もよく知っているN先生らしい作品で、決して悪いものではなかったです。
ただ、このように言っては先生や、展示のお手伝いをなさった皆さんに失礼かもしれないのですけど、展示があまり感心できるものではありませんでした。
端的に言えば、壁面に対して作品が多すぎる。(あるいは逆に、作品数に対して壁面長が足りていない。)
これは、私がそういう商売をしているから、そういうふうに見るんであって、せっかくああいうふうに大勢のお客さんが見てくれる会場で、一世一代の個展をやっているのに、あれでは作品のよさが伝わらないのではないかと思ったのです。

昔のあの美術館であれば、誰か学芸員が必ずいましたから、ああいうことにはならなかったと思うのです。ただ、今はあそこにはそういう目を持った人間がいないということを私も分かっていたはずだったし、県内を見回して手伝うべき人間は、生意気を言うようですけど、私だっただろうなと。
あの美術館のことも一通り以上知っているし、先生の作品のことも知っているほうだと思うのです。何より、先生の作品が好きなことに関してだけは、私はとても自信があります。
だからこそ、そういう気持ちのある人間が、あの展示は手伝うべきだったと。

どうも雑務に追い回されて、たまの休みもぐったりしてしまい、すっかり出不精になっていると、フットワークが重くなってしまって、そういうカンが鈍ってしまうというか。
そうして、こんなふうに悔いを残すことばかりになってしまうんですね。
「もう一度」のチャンスは、そうそう巡ってくるわけもなく。

先生の作品が、どのようにして少しずつ変わってきて今日に至っているのか、どのように配列すれば、展示の中でリズムを生むことが出来たか。やはりもう少し壁面(と言うか、作品相互の間隔)がなければ考えようがないなと思いながら、会場を二順三順。作品を見るよりも、そんなことばかり考えてしまう職業病・・・。
せっかく大好きなN先生の個展だったのに、こんな思いをするとは。
やはり、あのぐらいの点数になると、そうしたボリュームを扱いなれている人間というのは必要ですね。そして、それは考えれば考えるほど、私に向けられるべき非難だったのでした。頼まれなくても、手伝いを申し出るべきでした。N先生、本当にすみません。

なろうことなら、もう一度チャンスがあれば!